恋姫夢想AC攻略指南

 それではまずはシステム面の解説から。
 基本的なところについては公式(http://koihi.me/system.html)を参照。
 ここに書いてある部分はほぼインストカードに書いてあるそのままなので、実際にゲーセンに行って得られる情報と大差ない。
 オーソドックスな攻撃3ボタン+特殊行動1ボタンの4ボタン制の2D格闘ゲームであり、必殺技等にゲージを使用、ストライカー的なシステムがあり、特殊なコンボのシステムがある。 と、この程度の情報は読み取れるかと思う。
 一見して問題ないように見えるインストだが、しかしその実多大な問題を抱えている。
 実はこの解説、対戦を行ううえで知っておかなければならないいくつかの項目がまるっと抜け落ちているのである。
 確かに格ゲーのインストカードというのは説明不足な部分が多く、専門誌などで初めて理解できるシステムが多いことは事実だが、しかし恋姫ちゃんの場合はちょっと事情が特殊で、基本的に専門誌に忘れられている。 ほぼ同時にカオスコードが稼働されたりだとか、闘劇前でいろいろ忙しいとか事情はあるだろうが、それにしたって攻略どころかシステム解説のページすらないのはちょっとどうかと思わないでもない。 それぐらい見事に無視されている。
 なので、ここでは基本的なシステムの解説と補足を行う。
 一つ一つに補足を入れていくため少し長くなってしまうが、出来ればお付き合い願いたい。
 項目は以下の通り。

  • 通常攻撃について
  • 通常攻撃の有利Fについて
  • 通常攻撃の判定について
  • 投げについて
  • 投げ抜けについて
  • 受け身について
  • 空中復帰について
  • 崩撃属性技について
  • 崩撃属性技の弱点について
  • 夢想連撃について
  • 計略ゲージについて
  • 軍師について
  • EX必殺技について
  • 夢想奥義について
  • 夢想秘奥義について
  • ファーストアタックについて
  • 通常攻撃について

 基本的には5A、2A、JA、近5B、遠5B、2B、JB、近5C、遠5C、2C、JCの11個。
 発生はわりと厳密に設定されており、遠5Bと各種C攻撃以外の発生は全キャラだいたい同じである。
 体感のため誤差がある可能性もあるが、知人に協力して調査した結果ではだいたい同じという結論に落ち着いた。
 F数を調べる手段がある方はぜひ調べて頂きたいが、おそらくは間違いないはずである。
 遠5Bや各種Cに関してはまちまち。 そのあたりは実際に使ってみて特性を把握して欲しい。

  • 通常攻撃の有利Fについて

 かなり大切なことなので覚えておいて欲しいのだが、このゲームは基本的に「ガードさせて有利」という概念がない
 格ゲーにありがちな「小パン刻んで固めてからの2択」といった行動が通用しない。
 Aを数回ガードさせて距離を離すだけならともかくとして、「2Aガードさせてから歩いて投げ」などの行動を取ろうとしても、まず間違いなく相手のほうが先に動き出す。
 これもまたありがちな「飛び込みのJBやJCをガードさせて着地攻め」などに関しても、相手の硬直が切れるのがやたらと早いため、かなり慎重に高さを調節しないと相手に有利Fを与えてしまい、打点が高い時など下手をすれば反確を貰うことすらある。
 恋姫夢想ACは、安易なA固めや飛びすらNG。 スパルタである。

  • 通常攻撃の判定について

 立ち回りの上で最も重要なのがこれである。 どうやら攻撃レベルのようなものがあるらしいという情報のもと、知人と調査した結果、このゲームの通常攻撃の判定はかなり厳密に定義されていることが判明した。
 それが以下の通りである。

    • 判定の序列(弱<<<強)
      • A<武器を使わないB<武器を使ったB<武器を使わないC<武器を使ったC


 以上の順に判定が強くなり、発生などで有利を取らない限りは下位の攻撃は上位の攻撃に勝てない
 崩撃属性を持つ3B、6B、3C、6Cもこの範疇に入るため、どの攻撃をどの崩撃でカウンターが取れるかという点は、ある程度はモーションを見ただけで分かるようになっている。
 分かりやすいのはA刻みに対する関羽の6Bである。 Aは序列の最下位にあるため、武器を使ったB攻撃である関羽の6Bは発生を潰さない限りは止められない。
 逆に関羽の6Bを止めるにはどうすればいいかは、これはさらに上位の、武器を使わないCや武器を使ったCを使えばいいということになる。 分かりやすいところでは夏候淵の5Cは武器を使ったC攻撃のため、下位にある関羽の6Bでは勝つことが出来ない。 夏候淵の遠5Cや関羽の5Cがやたらと強いのはこれが理由である。
 発生や距離によって状況は変わるため一概には言えないが、この知識があるのと無いのとでは根本から振る技の選択が変わる。 これを覚えた上で、もう一度自キャラの技を見つめ直し、吟味して欲しい。

  • 投げについて

 A+Dで投げ、同じくA+Dで投げ抜け。
 発生は全キャラ同じで、投げ後の状況は様々だが、基本的には確定ダウンが奪える。
 夏候淵と孫権は投げで打ち上げた相手が落下してくる時点で追撃が可能。 追撃を入れた場合のみ受け身を取られる。

  • 投げ抜けについて

 このゲームの少し珍しい点として、被カウンターF時でも投げ抜けを受け付けているという点がある。
 たとえば関羽の昇竜などは、一般の格ゲーの常識から言うと着地時に投げ抜けは不可能だが、恋姫の場合は投げ抜けが可能となっている。
 このことを利用した投げ抜け仕込みがテクニックとしてあり、技後の硬直などでの投げ抜け入力は有効な選択肢となっている。

  • 受け身について

 接地する瞬間にAorBorC。
 無敵がついているため受け身狩りなどは受けない。
 投げ、EX必殺技、夢想奥義、崩撃属性技カウンターヒット、夢想連撃などを受けた後の受け身は不可能。
 受け身、空中復帰ともにボタンを押し続けることで最速での復帰が可能。

  • 空中復帰について

 空中やられ時にAorBorC。
 復帰後に昇竜などで狩られることが多かったため検証した結果、復帰後は無敵だが、なにか攻撃を行うと無敵が切れるということが判明。
 復帰後そのまま着地する分には安全に着地できるため、画面端では欲張らないようにしたい。 ボタン連打などには注意。
 受け身同様、投げ、EX必殺技、夢想奥義、崩撃属性技カウンターヒット、夢想連撃などを受けた後の空中復帰は不可能。
 受け身、空中復帰ともにボタンを押し続けることで最速での復帰が可能。

  • 崩撃属性技について

 基本的には3B、6B、3C、6Cの4つで、キャラによってはC攻撃に崩撃属性がついているケースもある。
 性能は各キャラによってまちまちだが、全キャラ共通しているのが以下の部分。

    • 3B
      • 上段。 打ち上げ属性。
    • 6B
      • 中段。 叩き付け属性。 下段無敵。
    • 3C
      • 下段。 相手ダウン。
    • 6C
      • 上段。 吹き飛ばし属性。


 これを相手の攻撃中にヒットさせる(カウンターヒット)ことにより、特殊な食らい状態である崩れを誘発させることができる。
 食らい状態に関しては、3B以外は相手がその場で崩れ落ちるようにダウンし、3Bは相手を高く打ち上げる。
 その状態で発生する特殊なコンボが夢想連撃である。
 大きなリターンが見込めるほか、下段避けなど特殊な性能を持った技も多いため、要所要所でそれぞれの技をしっかりと選択していきたい。
 判定は前述の通常技の判定についてで述べたとおりモーション準拠で付けられているが、唯一、3Bのみ全て素手C攻撃と同じ強さで設定されている。 判定が少し強めなので、そのことを念頭に置いて使用のタイミングを考えてみて欲しい。


  • 崩撃属性技の弱点について

 大きなリターンが見込める崩撃技だが、大きな弱点としてガードされると近5Bや5A、2A、ものによっては近Cですら反確という点がある。
 無論、距離によるものなので状況は様々だが、崩撃属性技をガードされた場合、相手に上記の技を反確で刺し込めるだけの隙が発生するという点は知っておかなければならない。
 中段を止めようと2Aで暴れて崩撃を貰ってしまったという経験は誰しもあるかと思うが、このゲームの場合、崩撃は暴れて止めるものではなくしっかりとガードして反確を入れるものだということを覚えておいて欲しい。
 攻撃側も防御側も、どちらにとっても超スパルタなのが恋姫夢想ACであり、その調整はここでも健在なのである。
 安易な崩撃、安易な暴れ、ダメ絶対。

  • 夢想連撃について

 前述の崩撃属性技でカウンターを取った場合に発生する相手の崩れ状態時に、崩撃属性を持った技を当てた場合各属性につき1回ずつ特殊な浮きが発生する
 文章で説明するだけでは分かりにくいので、まずはこの動画を見て頂きたい。
http://www.youtube.com/watch?v=hen-H4BEDoo&feature=player_embedded
 これの30秒以降にあるのが夢想連撃である。
 それぞれの浮きについては下記。

    • 打ち上げ
      • 3Bで発生。 相手が高く浮き上がる。
    • 叩き付け
      • 6Bで発生。 地面に叩き付けられた相手が高くバウンドする。
    • 吹き飛ばし
      • 6Cで発生。 画面端に吹き飛んだ相手が跳ね返ってくる。

 以上3つ+キャラごとの崩撃属性持ち通常技が崩れ状態の相手に各1回ずつ入る。 2回目からは浮きは発生せず、その他の技を当てた時と同じ状態となる
 夢想連撃中はコンボ数の制限やダウン追い打ちなどが解除され、相手が完全にダウンしてしまうまでならば、通常技、必殺技で少し浮かす→崩撃属性技で打ち上げる→通常技、必殺技で少し浮かす→崩撃属性技で打ち上げる→…といったループが可能。
 レシピはキャラごとに様々だが、ある程度アドリブで繋いでも様になるのでしっかりと追撃を決めていきたい。

  • 計略ゲージについて

 攻撃を当てる、ガードする、必殺技を放つことによって増加。
 ゲージを消費することで、軍師、EX必殺技、夢想奥義、夢想秘奥義などのシステムが使用可能。
 遠距離でゲージを溜めたい場合は隙の少ない必殺技を使用すること。

  • 軍師について

 計略ゲージ1本使用。
 キャラ選択時に選んだ軍師別の効果が発生。
 軍師は基本的に各国2人用意されており(呂布のみ1人)、そのいずれかを選択して使用できる。
 効果は様々なので自分のスタイルに合った軍師を選択したい。

  • EX必殺技について

 計略ゲージを1本使用し、各キャラの必殺技を強化できる。
 強化の効果は様々だが、全てに共通する重要な点が、EX技は一部例外を除き全て無敵がついているという点である。
 対空から飛び道具から突進技まで、ほぼ全てに無敵がつく
 無敵の継続時間などは技によって異なるが、いずれにせよ大切なのは全キャラ1ゲージあれば無敵技が使えるということ。
 ゲージ管理が大切なのは主にこれが理由であり、ゲージ消費の激しい夢想奥義や夢想秘奥義がもったいないと言われる所以である。
 攻防の要となるシステムなので、どのタイミングでゲージを使っていくかはしっかりと見定めていきたい。

  • 夢想奥義について

 計略ゲージ3本仕様。
 発生から全身無敵が発生する強力な切り返しの手段
 単純なダメージを与える乱舞系の技を持つ関羽、夏候淵、甘寧呂布の4人と、強制的に崩れ状態を発生させる張飛、夏候惇、孫権の3人が存在する。
 総じてダメージはあまり伸びないため、EX必殺技3回のほうが重要度は高いが、切り返しの切り札やダメージの底上げなどで選択するケースもある。
 安易に使えばいいというものではないということは覚えておきたい。

  • 夢想秘奥義について

 計略ゲージ4本使用。
 作中最高威力の切り札で、夢想連撃発生中のみ使用可能。
 キャラごとの差は基本的に火力と射程のみ。
 これを絡めることにより、7割8割のコンボが発生するが、使用後ゲージが空になってしまうという点は注意。
 ちなみにコマンド表の表記では236A + B + Cとなっているが、別に236B + Cでも出る
 同時押しがズレるという人はB + Cで試してみて欲しい。

  • ファーストアタックについて

 公式にもインストにも明記されていない問題児がこいつ。
 読んで字のごとく、対戦が始まって最初に攻撃を当てた側に表示されるもので、色々な格ゲーに演出として盛り込まれており、スコアや評価などになんらかの形でプラスされるものも多い。
 大抵の格ゲーの対戦では特に意味はなく、演出以上の意味を持たないものだが、恋姫夢想ACのファーストアタックは違う。


 恋姫夢想ACでは、ファーストアタックを取った側の計略ゲージが1ゲージ増加する


 アーケードゲームでは珍しいタイプのシステムであり、突然増えるゲージはバグにすら見えるが、歴としたシステムである。
 基本的にこのゲームは、攻撃を当てない限りゲージがなかなか貯まらない。 特に双方ゲージがない状態で、先に1ゲージが確保できるというのは大きなアドバンテージとなる。
 なにしろゲージが一本あれば軍師と無敵技が使えるのである。 ファーストアタックを取れば攻めやすくなるわ守りやすくなるわで良いことずくめなので、自然、開幕の立ち回りは慎重なものになる。
 攻めてくるのか引いてくるのか、飛ぶのか飛ばないのか、2ラウンド目以降のゲージがある状態ならば開幕軍師も大事な選択肢であり、相手がなに考えてるか分かんない以上開幕EX突進が飛んでくる可能性も十分考えられる。 大切なのは相手にゲージをやらないことであり、極論を言えば1ゲージ消費1ゲージ回収のプラマイ0でも御の字なのである。
 この駆け引きの楽しさは恋姫夢想ACの中でもトップクラスのものなのだが、問題としてファーストアタックの情報がどこにもない。
 知っているのと知っていないのとでは開幕の立ち回りが180度変わるレベルなのにもかかわらず、誰も知らない。
 今さら公式に文句を言っても始まらないので、「ファーストアタックは超大事」だということをこの機会に覚えて欲しい。

    • 追記:投げ抜けは掴んだ側にファーストアタックの権利がある。
    • 投げは潰されやすいためリスキーだが、強引に触りに行くという選択肢もあるか。

 以上の項目が恋姫夢想ACのシステム解説となる。
 この次は、各キャラごとに簡単な性能の解説と、各崩撃属性技の性能について解説を行う。
 知人と行った「崩撃属性技を同時に振った場合どっちが勝つのか?」という調査の結果も併記しておくので、なにかの役に立てていただければ幸いである。